2023/1/5

【開催レポート】2022年度アーバンデザイン・スマートシティスクール松山のふりかえりの会および修了式をおこないました

 2022年12月23日(金) アーバンデザイン・スマートシティスクール松山のふりかえりの会および修了式を、ハイブリッド形式でおこないました。

開会挨拶 羽藤 英二(UDCM センター長)
 はじめに、羽藤センター長から、2022年度スクールのテーマである『地域デザインミュージアムをつくる』について、各班の活動の様子を振り返りながら、テーマに込めた意味について言及していただきました。また「ふりかえりの会の中で感想や議論を深め、新たな気づきを発見してほしい」とのメッセージをいただきました。

活動ふりかえり
 つづいて、各班から活動報告というかたちで、今年度のスクール活動のふりかえりをおこないました。 トップバッターは、三津浜地区でミュージアムづくりをおこなった歴史班の活動報告です。歴史班は、文献だけでなく、地元の方々から提供していただいた古写真や、ご協力いただいたインタビューを基に、地区の歴史や地域の方々の生活、記憶をアーカイブし、日々成長していくような展示をおこないました。また、古写真を展示して地域の方が話し合うような生きた展示を目指した結果、来場した地域の人同士で話が盛り上がることもあり、ミュージアムをきっかけに交流がうまれ、新たな地域の歴史や人との出会いになると感じる活動になりました。活動報告後、受講生からは「三津浜というまちが大好きになった」との感想がありました。中出TAからは「三津浜で活動をする上でいろいろなものを三津浜から与えてもらった」、渡邉ディレクターからは「三津浜に何度も足を運ぶことで、三津浜というまちを身近に感じることができた」との感想がありました。羽藤センター長から「会場の展示の密度が高く、松山の魅力を気づかされるような展示の仕方と、チームワークが良かった」、四戸ディレクターからは「ミュージアムに入ってきた人が記憶を落とすことでミュージアムの可能性をリアルに見ることができ、将来の雰囲気を探す場所になっていた」とのコメントがありました。

 次に、地域デザイン班の活動報告です。地域デザイン班は、松山の魅力の発見と『心を温かくしてもらう』ことを目指した活動をおこないました。具体的には、松山の魅力を観光客に伝えるために、松山に住む人々へのインタビューの実施を通して2店舗にインタビューをおこないました。このインタビュー映像は、メンバーが編集をおこない、展示会場で上映しました。その他にも、前述のインタビューで集めたお店や風景の写真を、それぞれに対する個人的なエピソードと一緒にパネルで展示したり、パンフレットを作成したり、展示を見た人に新たな地域の魅力を発見してもらうことを目指し、展示を工夫しました。活動報告後、受講生からは「初めてのことが多く、動画編集やアポイントの取り方が難しかったが、良い形で企画ができた」との感想がありました。竹内ディレクターからは「自分たちがしたいことに加え、普通ではない展示を行うにはどうすればよいかを意識して楽しく活動できた」との感想がありました。
 羽藤センター長からは「わからないことと誠実に向き合うことで、松山が魅力的になるような期待と驚きのある企画になっていた」、松本啓治 坂の上の雲ミュージアム総館長からは「これまでも似たような企画はあったが、実際にパンフレットを作成して広報を行うなど、手軽に松山のお店を調べられることが面白い取り組みであり、今後の発展に期待したい」とのコメントがありました。
 さいごに、モビリティ班が発表しました。モビリティ班は『未来の中ノ川 水辺の癒し体験』をテーマに、中ノ川の歴史と親水空間に関心を持っていただけるような活動をイメージし、活動しました。水辺の癒し体験では、会場としたコミュニティセンターこども館沿いの水路に、花びらを浮かべたり、造花を投げ入れてもらったりして参加者に楽しんでもらいました。お絵描き体験では、用意したアイテムやペンで現在の中ノ川のモノクロ写真にお絵描きをしてもらいました。活動報告後、受講生から「花手水がどうやったらできるか、試行錯誤しながらもきれいな形にでき、家族連れの方々が楽しそうにしている姿が印象的であった」との感想がありました。松尾TAからは「個人的にはお絵描き体験がよかったと思っていて、鳥を描いている子供にどうして鳥なのかと尋ねたら“川に鳥さんがたくさんいるほうが楽しいから”と言っていて、とても深いなと感じた」、三谷ディレクターからは「コミュニティセンターのスペースの活用等の不安が大きかったが、一つの活動の形にすることができたことが良かった」との感想がありました。羽藤センター長からは「中ノ川に可能性を感じ、新しい場所を見出すことができている。触れられる水辺があることの気づきが得られ、三津浜とつながっていくことへの期待が感じられる」、松本総館長からは「松山に潤いを出すための水という所に目を付けたのが素晴らしく、花を使った楽しみ方によって将来に繋がるような活動であった」とのコメントがありました。
 現地会場にいらっしゃった方からは「こういった取り組みがこれからも続くと松山がより良くなる」とのご意見がありました。松村暢彦UDCM副センター長からは、今年度のスクール活動全体について「多くの方々に見てもらう機会をつくることはモチベーションにもつながるため、社会が変わる音を心の中で聞けるようになるような活動にこれからも参加してほしい」とのメッセージがありました。

修了式
 活動のふりかえり後、修了式をおこない、羽藤センター長から、本スクール修了証と記念品の贈呈をおこないました。

開会挨拶 羽藤 英二(UDCM センター長)
 羽藤センター長からは「その瞬間、その場所にしか存在しないような活動であり、見に来てくれた人にしか伝わらないものが大切だと感じられるような活動であった」との総括コメントをいただき、2022年度のスクール修了式を締めくくりました。

 2022年度のスクールは、3グループに分かれて具体的な活動をおこないました。私自身はモビリティ班のサポートを主におこないましたが、当日の活動に至る過程によって結果は大きく変わると感じました。どの班も『地域デザインミュージアムをつくる』というテーマに沿って、工夫しながら活動していたと感じました。今年度のスクールはふりかえりの会および修了式をもって修了となりますが、各班の行った活動はこれからも松山のまちとUDCMに受け継がれていくと思います。これからも松山に隠れている新たな気づきを発見していきましょう!(TA松尾)

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